2012年9月9日日曜日

09/09(日):宮大工西岡常一の遺言 “鬼に訊け”


“鬼に訊け”を見た(法隆寺の宮大工でもあり、後に薬師寺伽藍の復興に尽くした宮大工、西岡常一のドキュメント映画)。
この映画、前にユーロスペースでやっていたのだが、このときは見に行かなかった。

見に行かなかった理由は、 ⇒ ⇒ ⇒ 奈良に越して来て毎日のように勝間田池から眺める薬師寺の西塔の屋根勾配が、東塔に比べ極端に緩いのと東塔より遥かに高く存在感をあらわしているので、何故だろうかと西岡大工の本を何冊か買って読んでみた。読んでは見たが、西岡大工が言うことに、1300年後には高さが揃い(東塔は地盤沈下で1メートルほど沈んでいると云う)、屋根勾配は東塔も創建時には西塔のように緩かったと云うのが、僕の浅学の身としては、その違いがあまりにも極端なので多少なりとも疑問(本当かな?と直ぐには信じられない、眉唾)を感じたからだった。

しかし食わず嫌いはいかんと思って、今日sankakuで、“鬼に訊け”の映画と監督のトークがあると云うので見に行った。これは本を読むより、映像と西岡大工の生の声が聞けたのと、ナレーションがとても解り易く、監督の山崎さんの熱のこもったトークにも、少しばかり涙腺も緩み、……。
もう少し詳しく聞きたかったことは、法隆寺の棟梁を辞する時と,やはり薬師寺の棟梁を辞する時の心境を話されたんだけど、ちょっと音声が聞き取り難かったので、……。法隆寺から薬師寺の棟梁になる時の道のりをモノクロ画像で映し出されたが、このシーン、深いものを感じました。大和郡山から西ノ京へ至る辺は、僕の朝の散歩道なので、明日の散歩はこの道を西岡棟梁の気持ちで散歩してみよう。僕は東京での仕事に切りをつけ,奈良へ越して来たわけだが、どれほどの深い想いをしただろう? きっぱり切りをつけられずまだまだ引きずっているものが、……。

奈良には映画館が一軒ありましたがだいぶ前に閉館しました(跡地はマンションの工事中)。最近、DVDに焼き直すことが出来るので、なら国際映画祭などのような良い映画を見ることが出来るようになったのは大変いい事ですね。17日は田中絹代監督・笠智衆の“月は上りぬ”を楽しみにしています。

澤戢三さんの薬師寺の写真

映画の後はしばしの休憩タイム。この後、山崎監督のトークショー。

下御門商店街のsankaku